「柏の戦争遺跡に関する要望書」を提出

 当会では2009年7月の会設立以来、陸軍柏飛行場や柏市内の戦争遺跡の調査を続けてきました。それらをまとめ10月3日、柏市長、教育長あてに要望書を提出しました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・要望書全文・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
                                       2014年10月3日
柏市長     秋山浩保 様
柏市教育長   河原 健 様

       柏市に残存する戦争関係遺跡の調査と保存のお願い

                             柏歴史クラブ 代表  上山和雄 
                 (旧名称 手賀の湖と台地の歴史を考える会)

 太平洋戦争終結後、来年は70年を迎えることになり、戦争の惨禍を知る人も少なくなってきました。しかし、今なお海外各地に眠る遺骨の収集が大きく報じられ、また戦争中に近隣諸国との間で生じたさまざまな出来事が、現在の日本に大きな影響を及ぼしています。近い過去をどのようにとらえるかについては、種々の見解がありますが、過去に目をふさがず、直視することが求められています。
 文化庁記念物課は1996年度以降「近代遺跡の全国調査」を実施し、その中に多くの戦争関係遺跡が含まれました。その過程で各自治体でも調査が進展し、多くの戦争遺跡が後世に残すべき文化財として国・自治体によって指定・登録されています。
 各自治体では、調査を進めて保存の措置を講ずると共に、散策路などを整備して市民や観光客が遺跡に触れつつ自然に親しむ取り組み、あるいは学校教育の教材としての整備などを進めています。
 当会は2009年7月に発足して以来、柏市北部に所在した柏陸軍飛行場を中心にした戦争遺跡の調査と、当時を知る人々へのインタビューを行ってきました。それらの調査により、現在の柏市は首都圏の重要な都市となっていますが、その原型は昭和戦前期において形成されたものであることが明らかになっています。当会が確認した遺跡の現状についてはそれぞれ公表し、必要と思われることは市や県に要望し、ご理解を得て実現した件もあります。
 この数年間の活動により、柏市北部の戦争関係遺跡のかなりの部分が明らかになったと思われますので、今回改めて柏市に対し、より正確な調査とそれに基づくしかるべき措置、すなわち市や県の文化財としての指定・登録、文化財包蔵地としての指定をお願いするとともに、多くの市民や児童・生徒が柏市がかつて置かれていた状況を学び、知ることが出来るよう整備して頂くことをお願いするものです。もちろん私どもも、お願いするばかりではなく、市民の一人として、出来ることがあれば応分の務めは果たす所存です。
 以下、確認されている遺跡群について、個別に状況と要望を記します。

第一 秋水燃料庫について
 秋水燃料庫は、太平洋戦争における柏飛行場の特徴的な位置づけを示すものです。戦局の起死回生を図る兵器として期待された秋水の基地は、海軍の追浜飛行場(横須賀市)と陸軍の柏飛行場でした。秋水はロケットであったため、その燃料の生産・保管が大きな問題であり、工夫が凝らされました。秋水の燃料庫と思われる遺跡は柏市以外では確認されていません。
現在、①花野井・派出所裏の本体が露出したコンクリート製燃料庫、②花野井・民有地畑の通気口が突き出たコンクリート製燃料庫、③旧柏ゴルフ倶楽部のマウンド下に残っていたヒューム管使用の5基の燃料庫の3種類が確認されています。この3種類の燃料庫は、土地・構築物の所有関係や経緯も異なっていますので、以下、分類して要望を記します。

①国有地にあり、県が管理していると聞いています。この燃料庫は柏飛行場の位置づけをよく示す遺跡であり、ぜひ本格的な調査と内部を見られるような状態で保存していただきたい。
②この燃料庫は内部を含めて完成したものであると思われ、特徴的な構造物になっています。出入り口が封鎖されていますが、開けることは可能と思われます。これもぜひ内部を調査し、見学できる状態にしていただきたい。
③1、2、5号丘に残る燃料庫について、基壇や内部構造、外郭の様子を調査していただきたい。そのうち1、2号丘の燃料庫は埋め戻し、覆土を剥いでも周囲の生態系に影響を与えない5号丘は、ヒューム管本体が見える状態で保存していただきたい。
 
第二 掩体壕について 
2009年時点で、無蓋掩体壕が6基確認されました。有蓋掩体壕は破壊が難しいこともあって比較的残存し、そのいくつかは文化財として保存されていますが、無蓋掩体壕は破壊されやすいため、ほぼ消滅しつつあるといわれています。他地区の掩体壕からは、弾丸など空襲による遺物も発掘されています。柏市においても、原形をある程度留めている4基の掩体壕について発掘調査を行うと共に、残存状態が良く、保存が可能と思われる掩体壕を整備し、見学できる状態にしていただきたい。

第三 高射砲連隊の建築物(旧柏市西部消防署根戸分署)
 当該建築物は地元では馬糧庫と通称されていましたが、昨年度の応急的な調査によれば、他の高射砲連隊にも必ず設置されていた重要な建物であった可能性が極めて高くなり、今年度本格的な調査をしていると聞いています。ほぼ完全な形で残っているのは、柏だけの可能性が高いとされています。
敷地・建物とも市所有であり、ぜひ整備して保存していただきたい。柏市には郷土を学ぶ博物館がなく、沼南庁舎に郷土資料室が設けられていますが、柏市中心部からはかなり離れ、貧弱です。郷土を知り学ぶ、柏北部の文化施設として活用できるように整備していただきたい。

第四 弾薬庫など 
 柏市と流山市の境界付近の旧飛行場周辺には、その付属建築物であつた弾薬庫・陸軍航空廠立川支廠柏分廠本部庁舎・ガス庫や部品庫と伝えられる建物などが、個人や団体の所有物としてなおいくつか残存しています。こうした貴重な歴史的建造物を調査し、可能なものはぜひ保存していただきたい。
                                             以上




(2014_10_22 事務局)
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(2014_10_14)
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