請願が全会一致で採択されました

柏市議会12月定例会に、以下の請願書を提出し、賛成34人、反対0人の全会一致で採択されました。当会の活動につきまして、ご理解・ご賛同いただき、厚くお礼を申し上げます。

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市域に残る戦争関連遺跡の調査・保存・公開に
関する請願書


紹介議員 柏清風:山田一一議員、公明党:中島 俊議員

請願趣旨 
 柏北部に集中する戦争関連の近代遺跡は、柏を含む東葛北部の近代を最も良く物語る遺物です。これらを調査し、次の世代に引き継いで行くのは、今に生きる私たちの大切な務めと考えます。現在柏北部で明らかになっているこれらの遺跡と共に、市域に残る戦争関連遺跡の総合的な調査・保存・公開を行うよう請願いたします。

請願理由
 当会は2009年に設立以来、柏市内、手賀沼や白井などの古代から現代に至る史跡や自然に親しむ催しを開催すると共に、当地域が大きく変貌する昭和期の歴史に注目し、市・県教育委員会の理解と支援を得つつ、調査活動を続けてまいりました。
 当会の活動は新聞やテレビなどでも報じられ、また私どもも折々に皆さま方や市長・教育長にもご報告、お願いをしておりますので、ご承知いただいている点もあるかと存じます。多くの市民のご参加を得、マスコミにも報じられました11月初旬の高射砲第二連隊訓練棟(旧、柏西部消防署根戸分署)の公開事業と、11月下旬に予定しています花野井の秋水燃料庫の開口調査により、私どもの手掛けている調査は一段落します。
 古い時代の遺跡は、法律で調査・保存するように定められていますが、近代の遺跡にはそのような仕組みはなく、開発によってどんどん破壊されているのが現状です。いうまでもなく調査や保存・公開は、小規模なボランティア団体で行えるものではありません。市や県などの行政が主導し、私たちのような市民ボランティア団体が協力することによって、初めて可能になるものと考えております。
 明らかになっている柏北部の近代遺跡は、柏を含む東葛北部の近代を最も良く物語る遺物です。近代遺跡は、北部だけでなく市内各地に散在しております。これらを調査し、次の世代に引き継いで行くのは私たちの務めと考えております。そのためには、行政の力と行政に大きな影響力を持っておられる皆様方のお力が不可欠でございます。ぜひお力を賜りますよう、お願い申し上げます。
 以下、現在柏北部で明らかになっている戦争関連遺跡に関して具体的なお願いを記すとともに、なお市内に残る戦争関連近代遺跡を総合的に調査・保存・公開していただくよう請願いたします。

Ⅰ高射砲第二連隊訓練棟  
 旧陸軍の馬糧庫、あるいは弾薬庫と言われ、消防署分署として使われてきたが、調査の結果、高射砲連隊の「照空予習室及側遠器訓練所」であることが明らかにされた。同様な建物は兵庫県加古川市に所在することが確認されたが、民間に払い下げられて大きく形を変えており、原形をとどめているのは柏以外には存在しないと思われる。
 このように貴重な建築物であるだけに、できるだけ原型を保存すると共に、活用を図るべきと考える。旧沼南庁舎の柏市郷土資料室は南部に偏しており、北部にも同様な、柏地域の歴史・民俗・自然などの資料を収蔵、展示する施設を設置してほしい。恒常的な展示施設ではなくても、年何回かの企画展を行ったり、イベントを開催できるような施設でも良いであろう。

Ⅱ花野井の秋水用燃料庫  
  柏飛行場は、超空の要塞と言われ、我が物顔に空襲するB29迎撃の秘密兵器として開発された「秋水」の拠点飛行場となった。ロケット燃料の本格的貯蔵庫が花野井と大室に8基建設され、現在は2基を残すのみである。厚木にも燃料庫が建設されたが、現在では確認できない。花野井の燃料庫は、1基は民有地、1基は国有である。横浜や館山など他地域に残っている弾薬庫・地下壕などと同様、内部を観察できるように整備してほしい。

Ⅲ柏の葉の秋水用燃料庫  
  飛行場に隣接して、直径2mに及ぶヒューム管を利用した燃料庫がいくつも建設され、当会の調査により、5基の存在を確認した。そのうち4号基は道路予定地として撤去され、5号基は利用予定敷地として発掘され、ヒューム管が露出したままとなっている。1・2号基は公園予定地内にあって試掘・調査されたが、埋め戻された。
 露出したままとなっている5号基は開発の障害にならないところに移設するのが望ましいが、諸般の事情で移設できない場合は記録保存もやむを得ない。また、原形を比較的とどめている2号基の土の覆いを取り除き、どんなものであったかを目で確認できるようにしてほしい。

Ⅳ掩体壕   
 掩体壕はいくつも確認できたが、民有地などであったため、開発に伴って次々に破壊され、こんぶくろ池の掩体壕だけが残る予定である。

Ⅴ弾薬庫など  
  以上記した遺跡以外に、当会では頑丈なコンクリート製の弾薬庫2棟、圧搾室1棟を確認している。所有関係が複雑なためすぐには保存・公開はできないが、外壁には大きな弾痕も残されており、行政の力でぜひ調査・保存・公開の手立てを取ってほしいと考えている。 

平成28年11月25日
提出者 柏歴史クラブ代表 上山和雄

*柏市花野井の秋水燃料庫調査のための募金については、一つ下の記事で掲載しています。 
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柏市長・教育長あてに要望書を提出

 朝日新聞(9月1日)、千葉日報(9月3日)の報道にあったとおり、
柏の葉地域で確認した5基の秋水燃料庫のうち、1~3号基は公
園内に埋め戻され、4号基はすでに撤去、5号基は近々撤去の
予定です。当会では5号基の移設・保存を希望し、柏市長・教育長
あてに以下の要望書を、千葉県柏区画整理事務所には柏市の
方針が決まるまで、5号機撤去の延期のお願いを提出しました。

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                                  平成28年9月6日
柏 市長  秋山 浩保様
柏市教育長 河嶌 貞 様

ロケット戦闘機「秋水」用燃料庫5号基の移設・保存に関する要望書 
                                     柏歴史クラブ
                                   代表 上山和雄

 市長・教育長におかれましては、柏市の文化行政に関し多大なご努力を
賜り、柏歴史クラブとしても感謝いたしております。

 頭書の件に付きましては、新聞紙上などにおいて柏の葉地域の掩体壕
などとともに報じられ、市内における貴重な戦争遺跡であること、ご承知の
ことと存じます。燃料庫5号基は一昨年覆土を取っていただいたところ、保
存状態も良く多くの方々が見学されました。建設が予定されている施設の
障害にならない範囲で、移設保存が可能と思っていましたが、9月にも破
壊・撤去する方針となったとのことで驚き、急きょ、移設・保存のお願いを
提出することになりました。
 
 柏市を含む東葛飾地域は、太平洋戦争に際して帝都防衛のため、陸軍
飛行場・高射砲連隊など多くの施設が設置されました。しかしそれらは戦
後の開拓、高度成長による開発、さらにはTX開通に伴う北部開発のため、
急速に消滅しています。柏にかつて大きな飛行場があったこと、柏がかつて
軍郷といわれた地であることは、大多数を占める新市民、柏を生まれ故郷と
する子供たちにも知られていません。
 私たちが今住んでいる地域がかつてどんなところだったのか、どんなことが
あったのかを知ることは、ふるさと意識を醸成する基本になるものです。昔を
知る人がいなくなり、かつて存在したものがどんどん消滅する中、昔を語って
くれる遺跡・遺物はもっとも貴重な「語り部」です。残すことの可能な遺跡・遺
物を将来の柏のために、柏市民のために残すことは、現在の私たちの大切な
責務であると考えます。
 
 柏の葉の燃料庫は、花野井の燃料庫とともに、戦局を挽回する起死回生の
新兵器として、当時の軍事・科学技術の粋を結集して開発・製造されたロケッ
ト戦闘機「秋水」の数少ない遺跡です。5号基は保存状態も比較的良く、一昨年
には多くの方々が見学されました。2号基も状態は良いのですが、展示のため
にはいくつかの問題があると聞いています。
柏の葉の燃料庫を含む戦争遺跡は、日本の中での柏の歴史的位置付け、柏の
ひとつの時代を物語る恰好の歴史的遺跡・遺物です。現状のままとは申しません。
大きな構造物ですが、数十メートル離れれば置くことのできるスペースは十分に
確保できると思われます。開発計画の障害にならない範囲で保存いただけます
よう、強くお願いいたします。

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4号基(ブログ)

4号基内側ブログ
▲4号基(2016年8月17日)

5号基(2014_11_22 、ブログ)
▲5号基(2014年11月22日)

「柏の戦争遺跡に関する要望書」を提出

 当会では2009年7月の会設立以来、陸軍柏飛行場や柏市内の戦争遺跡の調査を続けてきました。それらをまとめ10月3日、柏市長、教育長あてに要望書を提出しました。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・要望書全文・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
                                       2014年10月3日
柏市長     秋山浩保 様
柏市教育長   河原 健 様

       柏市に残存する戦争関係遺跡の調査と保存のお願い

                             柏歴史クラブ 代表  上山和雄 
                 (旧名称 手賀の湖と台地の歴史を考える会)

 太平洋戦争終結後、来年は70年を迎えることになり、戦争の惨禍を知る人も少なくなってきました。しかし、今なお海外各地に眠る遺骨の収集が大きく報じられ、また戦争中に近隣諸国との間で生じたさまざまな出来事が、現在の日本に大きな影響を及ぼしています。近い過去をどのようにとらえるかについては、種々の見解がありますが、過去に目をふさがず、直視することが求められています。
 文化庁記念物課は1996年度以降「近代遺跡の全国調査」を実施し、その中に多くの戦争関係遺跡が含まれました。その過程で各自治体でも調査が進展し、多くの戦争遺跡が後世に残すべき文化財として国・自治体によって指定・登録されています。
 各自治体では、調査を進めて保存の措置を講ずると共に、散策路などを整備して市民や観光客が遺跡に触れつつ自然に親しむ取り組み、あるいは学校教育の教材としての整備などを進めています。
 当会は2009年7月に発足して以来、柏市北部に所在した柏陸軍飛行場を中心にした戦争遺跡の調査と、当時を知る人々へのインタビューを行ってきました。それらの調査により、現在の柏市は首都圏の重要な都市となっていますが、その原型は昭和戦前期において形成されたものであることが明らかになっています。当会が確認した遺跡の現状についてはそれぞれ公表し、必要と思われることは市や県に要望し、ご理解を得て実現した件もあります。
 この数年間の活動により、柏市北部の戦争関係遺跡のかなりの部分が明らかになったと思われますので、今回改めて柏市に対し、より正確な調査とそれに基づくしかるべき措置、すなわち市や県の文化財としての指定・登録、文化財包蔵地としての指定をお願いするとともに、多くの市民や児童・生徒が柏市がかつて置かれていた状況を学び、知ることが出来るよう整備して頂くことをお願いするものです。もちろん私どもも、お願いするばかりではなく、市民の一人として、出来ることがあれば応分の務めは果たす所存です。
 以下、確認されている遺跡群について、個別に状況と要望を記します。

第一 秋水燃料庫について
 秋水燃料庫は、太平洋戦争における柏飛行場の特徴的な位置づけを示すものです。戦局の起死回生を図る兵器として期待された秋水の基地は、海軍の追浜飛行場(横須賀市)と陸軍の柏飛行場でした。秋水はロケットであったため、その燃料の生産・保管が大きな問題であり、工夫が凝らされました。秋水の燃料庫と思われる遺跡は柏市以外では確認されていません。
現在、①花野井・派出所裏の本体が露出したコンクリート製燃料庫、②花野井・民有地畑の通気口が突き出たコンクリート製燃料庫、③旧柏ゴルフ倶楽部のマウンド下に残っていたヒューム管使用の5基の燃料庫の3種類が確認されています。この3種類の燃料庫は、土地・構築物の所有関係や経緯も異なっていますので、以下、分類して要望を記します。

①国有地にあり、県が管理していると聞いています。この燃料庫は柏飛行場の位置づけをよく示す遺跡であり、ぜひ本格的な調査と内部を見られるような状態で保存していただきたい。
②この燃料庫は内部を含めて完成したものであると思われ、特徴的な構造物になっています。出入り口が封鎖されていますが、開けることは可能と思われます。これもぜひ内部を調査し、見学できる状態にしていただきたい。
③1、2、5号丘に残る燃料庫について、基壇や内部構造、外郭の様子を調査していただきたい。そのうち1、2号丘の燃料庫は埋め戻し、覆土を剥いでも周囲の生態系に影響を与えない5号丘は、ヒューム管本体が見える状態で保存していただきたい。
 
第二 掩体壕について 
2009年時点で、無蓋掩体壕が6基確認されました。有蓋掩体壕は破壊が難しいこともあって比較的残存し、そのいくつかは文化財として保存されていますが、無蓋掩体壕は破壊されやすいため、ほぼ消滅しつつあるといわれています。他地区の掩体壕からは、弾丸など空襲による遺物も発掘されています。柏市においても、原形をある程度留めている4基の掩体壕について発掘調査を行うと共に、残存状態が良く、保存が可能と思われる掩体壕を整備し、見学できる状態にしていただきたい。

第三 高射砲連隊の建築物(旧柏市西部消防署根戸分署)
 当該建築物は地元では馬糧庫と通称されていましたが、昨年度の応急的な調査によれば、他の高射砲連隊にも必ず設置されていた重要な建物であった可能性が極めて高くなり、今年度本格的な調査をしていると聞いています。ほぼ完全な形で残っているのは、柏だけの可能性が高いとされています。
敷地・建物とも市所有であり、ぜひ整備して保存していただきたい。柏市には郷土を学ぶ博物館がなく、沼南庁舎に郷土資料室が設けられていますが、柏市中心部からはかなり離れ、貧弱です。郷土を知り学ぶ、柏北部の文化施設として活用できるように整備していただきたい。

第四 弾薬庫など 
 柏市と流山市の境界付近の旧飛行場周辺には、その付属建築物であつた弾薬庫・陸軍航空廠立川支廠柏分廠本部庁舎・ガス庫や部品庫と伝えられる建物などが、個人や団体の所有物としてなおいくつか残存しています。こうした貴重な歴史的建造物を調査し、可能なものはぜひ保存していただきたい。
                                             以上




(2014_10_22 事務局)

要望書への回答

 柏市長、柏市教育長あて提出した要望書への回答が5月19日、口頭でありました。
内容は文化財行政に関するもので、具体的な対応は以下のとおりです。

1、郷土資料室での企画展に関する提案
「資料室企画展のときに、学芸員あるいは研究者による説明会を開催し、定例化を」

 文化課内でも同じことが話し合われ、3月末に説明会が予定されていたようですが、大震災で中止。「説明会は定例化していきますが、土・日・祝日の開催は今後の課題にさせていただきたい。また、説明会以外でも、団体での申し込みなら、日時の調整がつけば随時対応します」とのこと。


2、埋蔵文化財等の調査報告書の公開についての提案
「図書館本館と郷土資料展示室に調査報告書を常備していただきたい」

 図書館本館2階の郷土史コーナーに、全報告書が準備されました。ただし、「スペースが足らず一部書庫にあるため、見たい報告書が棚にない場合は、図書館職員までお申し出ください。また、沼南庁舎は文化課で閲覧できるようにしました。平日のみになりますが、文化課までお申し出ください」とのこと。

◆◆迅速に対応いただき、ありがとうございました。

(2011、5、19)

要望書を提出しました


                    2011年3月1日

柏市長 秋山 浩保 様
(柏市 教育長 河合 良 様)


            手賀の湖と台地の歴史を考える会
                    代表 上山和雄

柏市の文化財行政に関する要望

 標記の件につきまして、下記2点の要望をいたします。

                 記

1、郷土資料室での企画展に関する提案(より多くの人たちの来室のために)

年3回の企画展では、毎回貴重な史料に接することができます。しかし、説明を聞く機会がないため、詳しく知ることができません。学芸員あるいは研究者による説明会を開催し、定例化していただくと、市民の関心に応えられます。1企画について最低1回、できれば土・日曜日または祝日に実施し、かつ日時を広報していただければ、より多くの人たちの来室が可能となり、興味を持たれるのではないかと思います。

2、埋蔵文化財等の調査報告書の公開についての提案

現在図書館本館に行っても見ることができない報告書がかなりあります。特に最近のものは所蔵されていません。少なくとも図書館本館と郷土資料展示室に調査報告書を常備していただければ、研究者や市民が自由に閲覧できます。こういった調査結果の公開は、義務化が必要と思われます。

                              以上

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